近年、生産量がグーッと減り希少価値が高くなったキモノの中に、
”本場黄八丈きもの” があります。
東京から南へ約300キロの八丈島に伝わる草木染の絹織物です。
島に自生する植物の煮汁で、黄色、鳶色、黒に染められた糸を平織又は、綾織に織り
縞模様や格子模様に織られています。
黄色は刈安、鳶色はまだみの樹皮、黒は椎の樹皮と
すべて植物性の天然染色で数十回の染めを繰り返します。
色を留めるのに黄・樺は木灰を使い、黒は泥土を用いて、直射日光で乾燥させます。
まさに自然の恵みと織り手さんの匠の技の結晶のような織物です。
写真は「平織り」の本場黄八丈キモノに ”月とふくろう” 柄の紬帯を合わせています。
ワンポイントの柄で、民芸調のなかにもしゃれた微笑ましい帯ですね。
柄入りの帯締めを合わせてみました。
親から子、孫へと受け継がれるきものの一つではないでしょうか。
どうぞ参考にして下さい。